オリンパス OM-1 【修理内容や直るかどうか、お見積もりまで】
1/1 filmcamera service 修理者のハヤシ ショウタです。
今回はOLYMPUS OM-1の修理についてです。
1972年にM-1として発売されたましたが、1973年にOM-1へと名前が変更されました。アルミのTOPカバーで同時代に発売されたカメラに比べとても軽く、携帯性にも優れています。OMSYSTEMからは同名のカメラも発売されたオリンパスのアイコニック的なフィルムカメラとも言えます。
目次
カメラの状態
今回はスローの不調と全体的なメンテナンス、プリズムの交換をご依頼いただきました。かなり長い間使われてきていなかったようで全体的に点検をしていき、後々不調が出そうな部分もチェックしていきます。
- スローの不調
- モルトプレーンの貼りなおし
- ファインダー汚れ
- メーターの点検
- 各部のオイル切れ
- プリズムの腐食
上記が主な修理内容でした。
スローガバナーは取り外し、清掃、注油まで行いました。そのほかにもエアダンパーの清掃や配線交換など今後のことを考えての修理を行っていきます。
どのような修理を行うか
今回の症状から
- モルトプレーン貼り替え(フィルム室、ミラー受け)
- メーター調整
- ファインダー清掃
- 各部注油、グリスアップ
- エアダンパー清掃
- 配線交換
- プリズム交換
- フランジバック調整
- ピント調整
- 外観、フィルム室清掃
等を行っていきます。
お預かりした時に比べかなり巻き上げも滑らかに、動作のぎこちなさもなくなり、気持ちよく動いてくれるようになりました。腐食していたプリズムからは得られないクリアな視界でピント調整も容易になったかと思います。
モルトプレーンの交換限定修理を除いて基本的には全点検修理という形で修理をさせていただきます。部分修理を希望されるお客様もいらっしゃいますが、古くなったフィルムカメラは一部を直してもまた別の場所が動かなくなったりすることが多々あります。
一度直したのにもかかわらずまた修理か。となるとそのカメラに対してどことなくマイナスイメージを抱かれるかと思います。そうならないように1/1では全点検修理を基本としております。
OLYMPUS OM-1は直るの?
OLYMPUS OM-1ですがメーターが全く振らない個体も見かけますが、配線の腐食や断線、受光部の劣化など電気系もシンプルではありますので、部品の交換は必要になる場合もございますが対応可能かと思います。
今回は違いましたが、巻き上がらない、無限に巻き上がる等の現象も修理可能です。
製造から年月が経ったカメラを修理いたしますので、新品同様の精度が出るかといいますとそれは難しい場合があります。パーツが破損している場合は中古品からの移植となりますので、完璧な精度の保証はできません。綺麗にに写真が撮れる状態に直すという修理を行っていきます。
残念ながらパーツが手に入らない場合や精度が全くでない場合はご返品するという事もございます。その旨ご理解いただきますようお願い申し上げます。
修理人のひとこと
軽い一眼というのはなかなかアドバンテージだなと修理をし終わり、点検時に改めて思いました。私はF2+85mm1.8を普段肩にかけて写真を撮りに行っていますが、本当にF2の半分くらいの重さしかないOM-1にはびっくりです。
重さが故に持ち出さないなんてこともちらほらありますが、やはりカメラは使ってなんぼです。気軽に持ち出せるこのカメラはやはり優秀というほかないかなと思います。軽い巻き上げ、やわらかいレリーズにスタイリッシュなボディ。
いいカメラです。
納期
納期に関しましては現在ご依頼いただいています台数によって変動します。基本的には1~2か月程度と考えていただければと思います。入念なチェックを心がけていますので納期は多めに頂戴しております。
お客様のカメラをいい状態に戻すには多くの工程を丁寧に行う必要があります。オイルを入れ替えても測定数値が時間が経つにつれて変わっていくことがあります。
なるべく精度がしっかりと出たカメラをお客様には使っていただきたいので、適切なカメラ修理を行うためにも早く直してほしいといったご要望には答えられない場合がございます。ご了承ください。
あまりフィルムカメラを直す機会というのはないと思います。丁寧に時間をかけてしっかり修理を行う1/1で修理してみませんか?
大切なカメラを安心してお預けしていただくために
大切なカメラをお預けいただくにはお客様にご安心いただき、ご納得いただいたうえで修理をしていただくべきかと思います。そこで1/1のご安心していただけるポイントを紹介いたします。
修理後90日間自然故障に対応
1/1で修理いただいたお客様には90日間の自然故障にご対応いたします!修理後は余裕をもって保証期間内にテスト撮影をされることをお勧めいたします。
※自然故障のみになりますので、水没、落下、正規の使い方から逸脱した使い方などは対象外となりますのでご注意ください。
※調整では制度が出ないため別途部品が必要になる場合は別途部品代が必要となります。
カメラメーカーで使用されていた測定機による点検、調整
せっかく修理をしたものの動くようになったもののどことなくシャッタースピードやメーターがずれているような?
そんなことがないように大手カメラメーカーが製造時に使用していた京立電機株式会社製のカメラテスターEF-5RPを用いてお客様のカメラをチェック、調整を行います。
レンズのピント調整にはパール光学工業株式会社製コリメーターを使用いたします。
別途代金をいただけますと可能ですが、基本的にはフィルムを入れての撮影テストは行いませんので、ご了承ください。
これまでの経歴
1/1はまだ新しいフィルムカメラ修理店ではありますが、メーカー認定の東京カメラサービスでの技術習得を経て開業しております。年間100台以上をコンスタントにこなしておりますので少しでもご安心いただければと思います。
最近は修理をしながらどの程度まで修理をしていくか考えるときに”自分がこのカメラを欲しくなるように修理する”という事を基準としています。
そこそこの出来上がりの商品ではなく、修理者がこのカメラなら手元に置いておきたいなと思う程度まで修理を行っていくように努力しています。
あなたのカメラの持つポテンシャルを最大限発揮できるように私の技術を使っていければと思っています。
修理するにはどうすればいいの?
1/1で修理をしていただくには郵送にてカメラをお送りいただく必要がございます。
【お送り先】
〒606-0043
京都府京都市左京区上高野古川町14
ツジハウス313
1/1 filmcamera service ハヤシ ショウタ 宛
手順
- カメラを梱包する(お客様)
- 上記住所へお送りいただく(お客様)
- 到着、点検、本見積(1/1)
- 本見積確認後の修理をするかどうかの判断(お客様)
- (進行の場合)修理開始(1/1)
詳しくは下記PROCESSページをご確認ください。
梱包に関して不安なお客様へ下記ページをご確認ください。
ご依頼、ご相談用メールフォーム
皆様からのご依頼お待ちしております。
1/1
repairer ハヤシ ショウタ