オリンパス PEN-F 【修理内容や直るかどうか、お見積もりまで】
1/1 filmcamera service 修理者のハヤシ ショウタです。
今回はOLYMPUS PEN-Fの修理についてです。ハーフカメラのベストは何かと聞かれたらPEN-Fと答えます。修理者自身も持っていますこちらのPEN-Fですがよくこの省スペースに詰め込んだなと毎度思う中身となっています。
1966年に発売されたこちらですが今見てもいいデザイン。前面に施されている"F"の花文字はこのカメラの特徴的なポイントの一つとなっています。
目次
カメラの状態
今回は長く使われていなかったこのPEN-Fを引き継がれ、レンズ共に修理のご相談をいただきました。ファーストインプレッションは外観はとても綺麗で大切に保管されていたのかなという印象でした。
しかし動作確認の為に触ってみると巻き上げが重く、このまま動作確認をいつも通り続けると確実にカメラに負担がかかると判断したため修理に取り掛かりました。
- 巻き上げ重
- モルトプレーンの貼りなおし
- ファインダー汚れ
- スローガバナー不具合
- レンズクラック
- ヘリコイド重
上記が主な修理内容でした。
長く使われていなかったため各部の動きが悪くなり、至る所で不具合が起こっていました。レンズ前玉一枚目にはクラックが発生しており、こちらにB級品在庫があったので交換させていただきました。
どのような修理を行うか
今回の症状から
- モルトプレーン貼り替え(内部、フィルム室)
- 各部グリスアップ
- ファインダー清掃
- 各部注油
- ピント調整
- レンズ清掃
- ヘリコイドグリス交換
- 外観、フィルム室清掃
等を行っていきます。
最も懸念していた巻き上げの重さですが、グリスアップでかなり改善されました。オイル、グリスの切れた状態で無理に動かさなかった為ギアやパーツの摩耗が少なく、そこが今回の快調さを取り戻せた一番の要因だと思います。
プリズム腐食もほとんどなく大変いい個体でした。これで気持ちよく使っていただけます。いろんなところに連れて行ってあげてください。
良いフィルムカメラライフを。
モルトプレーンの交換限定修理を除いて基本的には全点検修理という形で修理をさせていただきます。部分修理を希望されるお客様もいらっしゃいますが、古くなったフィルムカメラは一部を直してもまた別の場所が動かなくなったりすることが多々あります。
一度直したのにもかかわらずまた修理か。となるとそのカメラに対してどことなくマイナスイメージを抱かれるかと思います。そうならないように1/1では全点検修理を基本としております。
OLYMPUS PEN-Fは直るの?
OLYMPUS PEN-Fですが修理可能な機種ですが、非常にタフなカメラというわけではなく、どことなく繊細さを持ったカメラだと思います。そのため不調のまま使用いただくのではなく、
しっかりとメンテナンスやチェックなどをしていただく方がいいかと思います。フィルム代が高くなった今フィルムユーザーを救ってくれるのはハーフカメラかもしれません。
どうか皆様そんなPEN-Fにやさしくしてやってください。どうかPEN-Fをメンテナンスしてやってください。こんなユニークでかっこいいカメラ他にはないです。不調のPEN-F、メンテしていないPEN-Fご依頼、ご相談お待ちしています。
製造から年月が経ったカメラを修理いたしますので、新品同様の精度が出るかといいますとそれは難しい場合があります。パーツが破損している場合は中古品からの移植となりますので、完璧な精度の保証はできません。綺麗にに写真が撮れる状態に直すという修理を行っていきます。
残念ながらパーツが手に入らない場合や精度が全くでない場合はご返品するという事もございます。その旨ご理解いただきますようお願い申し上げます。
修理人のひとこと
今回は自分でも驚くくらいに巻き上げが滑らかになってくれました。本当にはじめは2回巻き上げが億劫に感じるほどの重さでしたが大変軽くなってくれました。
無理に動かされることなく大切に保管されていたんだなとおもい、また復活できたカメラはなんだかとても愛されているなと思わずにはいれませんでした。
納期
納期に関しましては現在ご依頼いただいています台数によって変動します。基本的には1~2か月程度と考えていただければと思います。入念なチェックを心がけていますので納期は多めに頂戴しております。
お客様のカメラをいい状態に戻すには多くの工程を丁寧に行う必要があります。オイルを入れ替えても測定数値が時間が経つにつれて変わっていくことがあります。
なるべく精度がしっかりと出たカメラをお客様には使っていただきたいので、適切なカメラ修理を行うためにも早く直してほしいといったご要望には答えられない場合がございます。ご了承ください。
あまりフィルムカメラを直す機会というのはないと思います。丁寧に時間をかけてしっかり修理を行う1/1で修理してみませんか?
修理料金、お見積り
修理料金は個体によって様々ですので、可能な限りお客様から状態をヒアリングしたうえでお見積りをさせていただきたく思います。概算見積りが本見積もりとの間に大きな差が出ないように概算見積りを出すようには心がけております。
修理には時間をかけ丁寧に、コストパフォーマンスの高い修理を心がけております。
お気軽に下記お見積フォームよりご連絡ください。お見積りは無料です。LINEやメールからもお受付しております。
大切なカメラを安心してお預けしていただくために
大切なカメラをお預けいただくにはお客様にご安心いただき、ご納得いただいたうえで修理をしていただくべきかと思います。そこで1/1のご安心していただけるポイントを紹介いたします。
修理後90日間自然故障に対応
1/1で修理いただいたお客様には90日間の自然故障にご対応いたします!修理後は余裕をもって保証期間内にテスト撮影をされることをお勧めいたします。
※自然故障のみになりますので、水没、落下、正規の使い方から逸脱した使い方などは対象外となりますのでご注意ください。
※調整では制度が出ないため別途部品が必要になる場合は別途部品代が必要となります。
カメラメーカーで使用されていた測定機による点検、調整
せっかく修理をしたものの動くようになったもののどことなくシャッタースピードやメーターがずれているような?
そんなことがないように大手カメラメーカーが製造時に使用していた京立電機株式会社製のカメラテスターEF-5RPを用いてお客様のカメラをチェック、調整を行います。
レンズのピント調整にはパール光学工業株式会社製コリメーターを使用いたします。
別途代金をいただけますと可能ですが、基本的にはフィルムを入れての撮影テストは行いませんので、ご了承ください。
これまでの経歴
1/1はまだ新しいフィルムカメラ修理店ではありますが、メーカー認定の東京カメラサービスでの技術習得を経て開業しております。年間100台以上をコンスタントにこなしておりますので少しでもご安心いただければと思います。
最近は修理をしながらどの程度まで修理をしていくか考えるときに”自分がこのカメラを欲しくなるように修理する”という事を基準としています。そこそこの出来上がりの商品ではなく、修理者がこのカメラなら手元に置いておきたいなと思う程度まで修理を行っていくように努力しています。
あなたのカメラの持つポテンシャルを最大限発揮できるように私の技術を使っていければと思っています。
修理するにはどうすればいいの?
1/1で修理をしていただくには郵送にてカメラをお送りいただく必要がございます。
【お送り先】
〒606-0043
京都府京都市左京区上高野古川町14ツジハウス313
1/1 filmcamera service ハヤシ ショウタ 宛
簡単な手順
- カメラを梱包するし、上記住所へお送りいただく(お客様)
- 到着→状態確認→本見積(1/1)
- 本見積確認後の修理をするかどうかのご判断(お客様)
- (進行の場合)修理開始(1/1)
皆様からのご依頼お待ちしております。
1/1
repairer ハヤシ ショウタ