KONICA C35 FD フィルムカメラ修理 その①
こんにちは
1/1フィルムカメラサービス修理者 ハヤシ ショウタです。
今回は電池ボックスというか、電池の取り扱いに関して書こうかと思います。
今KONICA C35 FDの修理に取り掛かっていますが、
今回のカメラは大事に大事に保管されたカメラでして、
革ケースに入った傷の少ないブラックのC35 FDでした。
箱入り娘というのか、箱入り息子というのか、なんというのかわかりませんが、
大事に保管されていたのがよくわかるカメラでした。
ですが保管(長期保管)する際はちょっと気を付けていただきたいことがあります。
それは二つありまして、
- 革のケースで長期間保管しない
- 電池は抜く
この二つです。
1.革ケースで長期間保管しない
まず革ケースですが、革ケースは通気性が悪く、
保護という面ではいいのですが、ケース内部にある水分が
外に逃げずレンズやファインダーの劣化の原因となってしまします。
カビも比較的小さな(浅い)ものであれば取ることができますが、
大きくなる(深くなる)とそうはいきません。
清掃を行ってもカビの足跡が残ってしまう場合もあります。
曇りに関しても同様で取れるものと取れないものがあります。
真っ白になったレンズも時々見かけますが、そこまで行くと
レンズの研磨や交換という形になります。
残念ながら研磨はやっておりませんので1/1では
ひどい場合は交換という形をとらせていただきております。
保管方法としては
風通しの良いところや湿度管理のされた防湿庫やケースの中など
湿度がある程度管理できる場所が望ましいです。
2.電池は抜く
電池は抜きましょう。
お願いします。
電池は長らく使わないときは抜いてください。
でも、入れっぱなしにするのも気持ちはわかります。
だって長期間保管しようと思って使わなくなるんじゃなくて
いつの間にか使わなくなっているものですもんね。
ですが、もし、ふと思い出したら電池は抜くと思いだしてください。
今回のカメラも抜き忘れちゃったので、中の配線が腐食してました。
電池ボックスへとつながる配線は何もせずとも半田が外れました。
受光部まで錆が出て、、、(右)
わかりにくいですが、ギアの腐食しやすい部材を使用したものは
錆が出ています。
電池から出るガスがこのように悪さをして動きが悪くなったり、
そもそも動かなかったり、
今回のカメラは腐食した配線はすべて交換いたしました。
ボロボロの配線と新しい配線
またこれからも安心して使っていただけます。
今回のブログで言いたいことは
保管の際は
- ケースを使用しない。
- 電池は抜く。
この二つを守っていただければと思います。
僕自身はこの二つの方法を守っていただくのではなく、
カメラを使ってほしいなと思っています。
お正月も終わり、家からのカメラがでてきた!なんてことも
あるのではないでしょうか。
うらやましい限りです。
そのような受け継がれたカメラの修理も
丁寧に行いますので、ご連絡お待ちしていますね。
では今回はこれくらいで終わります。
1/1 repairer ハヤシ ショウタ