フィルムカメラを修理するということ【カメラを譲り受けた方へ】

家族から譲り受けたこの大切なフィルムカメラは使えるの?

フィルムカメラを譲り受けたけれど状態がわからない。

貰ったフィルムカメラが壊れているから修理したい。

など大切な誰かに貰った、譲り受けたカメラの状態がわからずお困りの方に是非読んでいただければと思います!

こんにちは。

京都でフィルムカメラの修理をしています修理人のハヤシ ショウタです。

今回はご家族やご親せき、ご友人から大切なフィルムカメラを譲ってもらったので使ってみたいとお考えの方に向けてブログを書いています。

フィルムカメラ修理をしていてご依頼としてとても多いのが譲り受けたカメラの修理です。

そしてこの譲り受けたカメラの修理こそ私が最も感情を乗せて修理ができるカメラなのです!

どんな修理に対しても真剣に、そして長く大切にこれからも使っていただけるように修理、メンテナンスを行うというのが私の修理に対する理念ですが、譲り受けたカメラの修理には私の理念+αの感情が入るような気がしています。

なぜならば私自身も同じ境遇だったからです。少し自身の経験を話させてください。

祖父から貰ったCanon VL

私のフィルムカメラとのファーストコンタクトは現在は天国にいます祖父から貰った1台の機械式カメラです。実はこのカメラ、教師をしていた祖父が半年かかってようやく購入した大切なカメラだったのです。

デジタルカメラばかり使っていた私にとってはフィルムカメラは正直なじみがなく、よくわからない存在でした。フィルムとは何なのか?何百枚も撮れるSDカードに比べて36枚しか撮れないフィルムにはメリットがあるのか?などフィルムカメラを使ったことのない私は色々なことを考えた気がします。

ただ、祖父がようやく手にしたカメラがどんなものか知りたい!という気持ちが湧いてきたのでyoutubeのフィルムの入れ方を見ながら初めて35mmのフィルムを装填してみました。これが私のフィルムカメラとのファーストコンタクトです。

それから紆余曲折あり、こうしてフィルムカメラを修理することを生業にするまでになりました。この一台と出会わなければ私の考え方や人生そのものが今と大きく違ったと思います。

こうした経験があるこそ受け継がれたフィルムカメラの修理には自身の経験と少し重なり、+αの感情を抱かずにはいられないのです。

私自身も同じ境遇だったからこそ貰ったカメラの大切さをわかっています。そして受け継がれたカメラを大切にしようとするあなたへの敬意や、モノを大切にするという考えをお持ちという事に嬉しさも感じます。

修理をせずに使う事もモノによってはできると思いますが、古い使われていなかったカメラはその大半が修理、メンテナンスを必要としています。

修理やメンテナンスをするにあたって、大切なカメラだからこそ大切に修理してくれる安心して修理を任せられるという事が重要になってくるかと思います。

ですが修理ってかなりよくわからない世界ですよね?

何をしているのか?

ちゃんとやってくれているのか?

どんなことをするのか?

などなど不明瞭なことがとても多いと思います。さらに車やケータイなどと違い一般的ではないフィルムカメラの修理なんて尚わからないと思います。

修理を少しでも明瞭に。

だからこそお客様にどのように修理をしたのか少しでもわかっていただくため、1/1ではほかの修理屋さんではやっていないサービスをやっています。それは修理過程の写真をお渡しすることです。

修理完了時に同封する修理過程写真

修理明細には修理箇所の記載はしていますが、専門的なことを書かれても何が書かれているかよくわからない方も多いと思います。

修理屋としては修理箇所を書く必要があるので明細書にて専門用語を使用することは避けられないことですが、より直感的に写真を使ってこんな修理をしましたよ!とお伝えすることがお客様に対してのできる限りの情報開示ではないかと思い、修理過程写真のお渡しサービスをやっています。(もちろん追加費用は掛かりません)

こちらはお客様に少しでもご安心していただくためのサービスとなっております!

修理者、1/1について。

写真で修理をより分かりやすくすることができても、1/1はしっかりと修理してくれるの?と思うかもしれません。

初めの方にどのようなスタンスで修理しているかは少し書かせていただきましたが、不安な方は当サイトABOUTページをご確認ください。私がどんなことを考えながらどのような経験を積んできたか知っていただくことができるかと思います。

修理をしてとりあえず動くようになりましたでは不十分です。しっかりとカメラの精度を確認します。制度の確認をどうやってやるかといいますと、カメラメーカーで使用していました測定器を使ってカメラの状態を確認し、調整をしていきます。

そしてお客様のカメラの持つポテンシャルを最大限に発揮できるよう調整を何度も繰り返し行います。

そして修理後は90日間の保証が付きますのでご安心してお使いいただけるかと思います!

直せるカメラについて。

フィルムカメラであればどれでも直せるの?とお思いの方もいらっしゃると思いますが、残念ながらそうではありません。悲しいことに修理できるもの、修理できないものがあります。

基本的に1/1では日本で生産された35mmフィルムを使うカメラを修理しています。一般的にフィルムといって想像されるものが35mmフィルムでいいと思います。

35mmフィルム

そして大まかに言いますと自らフィルムを巻き上げて、巻き戻すまで行うカメラの修理を行っています。巻き上げレバーや巻き上げノブと呼ばれる部品がついているものが対象となります。

巻き上げノブ、レバー

電池を入れたら今のデジカメのようにカメラが全部やってくれるものはたとえ修理できたとしても保証ができませんので修理を受付していません。

モノを大切にしませんか?

最後に、私は自分の仕事を通して今の時代にもっとモノを大切にするという考え方が広まればいいなと思っています。

良さそうなものが安く簡単に手に入る今の時代に修理することはとても時代に逆行していることだと思います。

また私の話になりますが、10年以上履いているクラークスのブーツが2足あります。もちろん10年以上の間修理、メンテンナンスなしで今も履いているというわけではありません。

何度も修理し、可能な限り自分でメンテナンスし、修理代は購入金額をはるかに超え、傷もありますがそれすら愛せる存在です。修理をするごとに愛着もわいてきます。

同じモデルも今売られていますが、もし今持っている靴と交換で売られている新品をあげるといわれても私は自分の大切にしてきたブーツを選びます。

こういった自身の経験、考え方からお客様には修理で得られる愛着も感じてほしいなと思っています。

誰かから貰ったカメラを直して使うなんてモノを大切にするとてもいい機会だと思いますよ。ぜひいい状態のカメラで写真を撮ってほしいと思います!

フィルムカメラを貰ったもののどう使うかも、壊れているのかどうかもよくわからない方はこのカメラは直りますか?でもいいのでお気軽にご相談ください。写真をお送りいただければ機種の判別もできるかと思います。

お問合せからフォーム入力をしていただいてもいいですし、LINEからも受け付けています。機種がよくわからない場合は写真を添付してください。

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ご相談お待ちしています〇

1/1 repairer ハヤシ ショウタ